羅 忠 韓清凱 王徳友 刘永泉
動力学相似理論に基づく大型高速回転機械基礎構造部品の設計に関する基礎理論*
羅 忠 韓清凱 王徳友 刘永泉
羅 忠 博士 副教授 110819 遼寧省瀋陽市東北大学機械工程と自動化学院 zhluo@mail.neu. edu.cn
韓清凱 工学博士 教授 116023 遼寧省大連市大連理工大学機械工程学院 hanqingkai@dlut.edu.cn 411201 湖南省湘潭市湖南科技大学湖南省機械装備健康保全重点実験室
王徳友 工学博士 研究員 110015 遼寧省瀋陽市瀋陽発動機設計研究所 wangdy606@163.com
刘永泉 工学博士 研究員 110015 遼寧省瀋陽市瀋陽発動機設計研究所
*中国国家重点基礎研究発展計画プロジェクト(973計画プロジェクト)『複数台のハイエンド圧縮機の平穏的で高効率な運行及びインテリジェント化についての基礎研究』(No.2012CB026000)、中国国家自然科学基金援助プロジェクト『回転構造部品モデル実験の動力学相似理論及びその応用研究』(No. 51105064)、中央所属大学の基本科学研究経費の援助による教育部新世紀優秀人材育成プロジェクト『混合式複数ローターシステムの動力学相似理論に基づく実験モデルの設計方法についての研究』(No.N1305030011)
要約:中国国家重点基礎研究発展計画(973計画プロジェクト)プロジェクト『複数台のハイエンド圧縮機の平穏的で高効率な運行及びインテリジェント化についての基礎研究』)、中国国家自然科学基金援助プロジェクト『回転構造部品モデル実験の動力学相似理論及びその応用研究』、並びに中央所属大学の基本科学研究経費の援助による教育部新世紀優秀人材育成プロジェクト『混合式複数ローターシステムの動力学相似理論に基づく実験モデルの設計方法についての研究』の共同サポートにより、大型高速回転機械の基礎構造部品に対して、相似理論に基づき、動力学相似設計理論について研究を展開し、ここで研究成果を報告する。
大型高速回転機械の基礎構造部品は回転速度、遠心力、曲げモーメント、トルク荷重回復、ジャイロモーメントと寸法効果などの要素に影響されやすいので、ただ理論解析とデータシミュレーションの方法だけでは、その機械の動力学設計にかかわる問題を徹底的に解決できなく、物理的な実験検証が必要だと思われる。だから、今度の研究を通して、弾性薄板の部品をモデルにして、大型高速回転機械の基礎構造部品に関する、動力学相似理論に基づく実験モデルの設計方法を確立した。
構造振動テストの中で触れた基礎構造部品についての相似設計理論と方法を分析し、力学相似定義を提出した。つまり、モデルと原型は作業している過程中、その動力学的固有特性、振動モード、動力学応答行為、ひいては典型的な故障特徴が一定の範囲においては一致、あるいは固定比例関係になるという相似現象を呈している。
基礎構造部品に対する動力学相似設計の基本理論体系を確立した。中には完全相似実験モデルの設計基準と相似関係の成り立つ方法、歪みのあるモデルの設計方法とその相似関係の修正方法も確立された。理論解析、データシミュレーションと実験検証を結び付けて研究するという方法を通して、モデルと原型の間の構造パラメーター、材料パラメーター、荷重条件と臨界条件との相似比例の写像関係を確立した。これで、以下のような四つの動力学相似基準はまとめられてきた。すなわち、相似モデルと原型は共通の振動モードを持っている;一定の比例で縮小された完全幾何相似の小型モデルは原型に対して、その固有周波数は幾何縮小比例と反比例になる;ただし、その縮小された小型のモデルと原型の作成材料が異なる場合、その固有周波数は弾性率と密度との縮小比例数の平方根とは正比例になる;付加質量で構造の固有周波数を調整することができる一方、モーダル順序を大きく変化させる可能性もある。
相似モデル実験は物理的な方法で動力学特性とその応答過程を有効に展示し、原型の典型故障特徴、模擬実験結果によって求めてきた原型の動力学パラメーターとその特徴を再現することができる。モデルパラメーターと条件が原型と完全に相応比例関係にならない場合、基礎構造部品の実験モデルは歪みが出てくる。それはなぜかというと、作成材料の歪み、幾何寸法の歪みが原因である。歪みが出てくるメカニズムを探究し、モデルの歪み修正方法とモデルの幾何適用区間の判定方法を提出した。歪みのあるモデルの修正について、一定程度の修正は可能であり、動力学相似モデルの幾何適用区間はその誤差コントロール区間とモーダルコントロール区間とはかかわりがある。相似実験モデルは高次動力学相似のパラメーターの設計要求にはさらに厳しい。
弾性薄板で構成した部品を対象にし、相似関係を簡略化させることを目指し、次元解析法を通じて弾性薄板の完全幾何相似と不完全幾何相似のモデル(歪みのあるモデル)と原型との相似関係の成り立つ方法を提出した。まず弾性薄板の固有特性問題に対しては、解析とデータによってパラメータの敏感性分析を行い、以下のような結論をまとめてきた。弾性薄板の振動方式によって、それに相応する固有周波数が幾何寸法変化に対する敏感性は違う;弾性薄板が振動中、ある点の振幅が幾何パラメーターに対する敏感性はその相対変位に関係がある;ポアソン比の影響は非常に小さくて、自体相似性も持っているので無視してもよい;作成材料は振動相似を影響する要素ではなく、幾何寸法は動力学相似を影響する要因である。次には、歪みのある実験モデルを打ち立てるため、歪みのある弾性薄板モデルの歪み係数を導き出した;歪みのある弾性薄板部品モデルの幾何適用区間の判定方法を提出した;歪みのある基礎構造部品モデルの修正方法も提出した。つまり、過渡的なモデルのデータ修正方程式を設立し、動力学特性相似パラメーターの修正係数を求め、モデルの実験結果を修正する。実験研究成果から見ると、違う材料で作った相似モデルの実験結果に比べて、同じ材料で作った相似モデルの実験結果はよい。縮小比例が大きなモデルの実験結果も縮小比例が小さなモデルの実験結果よりよい。
いろいろまとめてみると、動力学相似設計には共通的に適用できるいくつかのステップを提出した。それに、大型高速回転機械の基礎構造部品の動力学相似設計理論の枠組みも確立され、動力学相似設計には従わなければならない11項の科学結論も研究成果として明らかになってきた。
キーワード:相似理論 動力学相似 相似基準 幾何相似 大型高速回転機械 基礎構造部品 弾性薄板 実験モデルの歪み モデルの歪み修正 データフィッティング モデルの幾何適用区間 モデル設計 次元解析法 固有特性 応答特性 集中質量 モーダルレギュレーター
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