『東南文化』2016年第6号主な論文の要旨
1.中国博物館大型オリジナル設特別展示の企画について
——南京博物院を例として龔良院長に聞く(龔良毛穎)要旨:本世紀以来、中国博物館大型オリジナル特展が良く発展してきた。南京博物院院長龔良は大型オリジナル特展は博物館が公衆への文化サービスとして博物館の発展能力をするものだけでなく、博物館の持続発展にも有利になる。博物館は自身の地位と収蔵品の特徴を持って、収蔵システムを完成させて、展示のモチーフを決めて展示を企画するべきだ。大学では公衆と公衆サービスをめぐって博物館学科の授業を調整すべだ。現在試行中の理事会システムは博物館が公衆に高質なサービスを提供し、公衆に更なる精神文化需要を満足させることに役に立つ。南京博物院は近年企画者責任制を実施し、大型オリジナル展示を企画することに励まし、展示品同士の繋がりを重視し、本年度の“ファラオ?王”展は安い入場券と非営利方式で高質展示を企画することを試みるもので、文化製品としての特展は公衆に提供した高質なサービスで、中国博物館界にコピーできる成功事例になる。
キーワード:博物館展示大型オリジナル特展展示企画南京博物館院“ファラオ·王”展企画者責任制龔良
2.中国文化遺産保護に関する“再建築”についての意味を考え(王新文張沛孔黎明)
要旨:中国古代において毀損した建物を再建築する伝統があり、それは文化伝承または地方記憶を再現するためのもの。近代以来、建築遺産の歴史価値を強調するために歴史真実への配慮を基にし、国際遺産保護領域は“再建築”は認めない遺産保護行為と視し、再建築を明確に反対している。が、“再建築”が部分的に地方文化を記憶する建築遺産とされて、客観的に地方文明を復興させ文化記憶を延ばせることに役に立つ。特に、人類文化視野の広げによって文化多様性と遺産文化価値の再現を目的にすることとしての“再建築”は国際遺産保護領期に議論がさているホット問題だ。<京都文件>の合意は遺産真実性は異なる文化背景によって考えることを示した。現代中国における伝統文化復興によって完全に毀損したシンボル建物を“再建築”することは、民族文化の伝承、都市精神の発揮には役に立つ。
キーワード:建築遺産再建築遺産保護文化記憶多元文化背景
3.江蘇省徐州睢寧龍頭山明墓発掘概報(徐州博物館睢寧博物館)
要旨:2013年3月、徐州博物館は睢寧博物館と合同で、江蘇省徐州睢寧県官山鎮西北約10キロの龍頭山明墓の緊急調査を実施した。当墓は磚室墓で、墓道、門楼、羨道、前室、石門と後室からなる。当墓に木造の門楼を模倣した門楼と庭園式の前後室があり、内容豊富な磚彫刻と壁画があり、石門に“看破四大满腔念头归衣钵”と“万历二十三年四月望日立”という銘文が刻まれている。これらは明代の葬送儀礼と建築、絵画、宗教などの研究に新しい資料になる。
キーワード:徐州睢寧明代磚彫刻壁画墓
4.江蘇邳州梁王城遺跡西周墓地出土人骨研究(朱曉汀)
要旨:江蘇邳州梁王城遺跡西周墓地から出土した西周人骨が67個数える。それらの性別、年齢、人口寿命、体質類型、身長などの分析特に頭蓋骨形態特徴の分析によって、梁王城遺跡西周組の住民はモンゴル人種に属し、頭蓋骨の形態は現代アジアモンゴル人種の東アジアに最も近い。顔面特徴は東アジア、北アジア類型に近い。体質形態は河南、陝西、甘粛と青海出土した同時代の人骨と違い部分があるが、この違いは梁王城遺跡西周組が梁王城遺跡大汶口組、殷墟中小墓Ⅲ組、滕州前掌大B組との間違いより小さい。
キーワード:江蘇邳州梁王城遺跡西周墓地人骨モンゴル人種体質人類学
5.時代·文化資本と支配権:張謇創設した南通博物苑についての再思考(劉迪)
要旨:張謇は19世紀末中国が空前な民族危機と激動している社会に直面し、“実業救国”と“教育救国”の道を選んだ。博物苑は張謇の教育事業の重要な組成部分で、彼の教育救国思想の具体的な表しだ。張謇は南通博物苑を創設した過程で、資本の文化化と文化の資本化を実現させた。経済資本を文化資本に転換させ、文化資本を象徴資本に転換させた。それによって更なる社会権力をもらって、自分の政治理念を用いて、地方社会を作っていく。張謇は文化資本としての南通博物苑への支配は三つの面で見られ:収蔵品の内容と知識系統の構築?博物館教育機能の樹立?観衆への規範。張謇が文化資本への支配は表から見て個人意思の表しで、彼の政治理念に駆使されたものだが、実はその時代と機構の属性などの要素の制約と影響によるものだ。
キーワード:張謇南通博物苑時代文化資本支配権
(翻译:黄建秋)